授産製品の目的および授産製品購入による社会貢献の仕組み

授産製品の概要と目的

「じゅさんせいひん」と読みます。「授産品」と呼ばれることもあります。

障害のある方々(以下、「利用者」と言います。)が、就労支援施設(一般企業等への就労に向けた訓練、またはそれが困難ゆえに支援を受けながらその施設で働くことを目的とした福祉施設をこう呼びます。)で製造・生産している商品を指します。

就労支援施設以外でも授産製品を製造・生産している福祉施設はあるのですが、分かりやすさを重視するため割愛します。

ひとことで授産製品と言っても、食品・農作物・工芸品・日用品など、商品の種類は多岐に渡ります。

また、「製品」という呼称から有形のものがイメージされますが、清掃・リネン交換・データ入力等のサービスを授産製品(に係る活動)として提供している施設もあります。

就労支援施設では、利用者に「就労の機会」と「働くための訓練・知識の習得」を提供することを主目的として授産製品の製造・生産及び提供を行っています。

工賃(賃金)とは?

就労支援施設において利用者の労働の対価として支払われる金銭を指します。

就労支援施設の種類によって「工賃(こうちん)」と「賃金」は使い分けがされており、就労継続支援A型では「賃金」、就労継続支援B型では「工賃」が支払われます。

「就労移行支援」という種類もありますが分かりやすさを重視するため割愛します。

それぞれの違いについて簡単に説明します。

就労継続支援A型の「賃金」

利用者は雇用契約を締結して施設で働きます。労働の対価として支払われる「賃金」は各都道府県の最低賃金額が保障されます。(制度により一部例外あり)

就労継続支援B型の「工賃」

利用者は雇用契約を締結せず施設で働きます。労働の対価として支払われる「工賃」は各都道府県の最低賃金が適用されず、各就労支援施設が定めた独自の工賃規定に基づき算出されます。厚生労働省の定めにより、「利用者に支払う月額工賃の平均が3,000円を下回らないこと」を遵守する必要はあります。最低賃金に達する工賃を支給している施設もあります。

授産製品購入による社会貢献の仕組み

授産製品の売り上げから、製造・生産等に係る必要経費を控除したものが工賃(賃金)として利用者に支給されます。

たまに「授産製品を買っても、結局施設の利益やスタッフの給料になるなら意味がない」といった話を耳にしますが、そうではありません。

施設運営やスタッフの給料に該当するお金は「提供したサービスの対価」として自治体から支払われる「報酬」であり、授産製品の売り上げとは異なります。介護報酬、医療報酬と同じ、いわゆる社会保障費の一部です。

就労支援施設は提供したサービスの会計と授産製品の会計を分ける義務があります。そのため、授産製品の売り上げが施設の収益になることはなく、授産製品で得た利益は利用者に工賃(賃金)として還元されます。

つまり、授産製品の売り上げは就労支援施設で働く利用者の収入に直結しており、授産製品がたくさん売れることは利用者の経済的自立を支援することに繋がります。

あなたの「ちょっと気になるから買ってみようかな」という行動が、就労支援施設で働く利用者のQOL向上に繋がる。それが授産製品購入による社会貢献です。

参考資料

全国平均工賃(賃金)月額実績(令和元年度)

施設種別月額時間額施設数(箇所)
就労継続支援B型事業所16,369円223円12,524
就労継続支援A型事業所78,975円887円3,633
厚生労働省「障害者の就労支援対策の状況」よりふらとぴ編集部にて一部抜粋し作成

ふらとぴ掲載施設の所在都道府県の工賃実績リンク集

授産製品を購入して社会貢献をしたい方へ

ふらとぴに掲載されている授産製品は「お買い物」ページからお探しください。

本ページ執筆者

横道それ夫(社会福祉士)

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