【僕の感想】第11回:書籍「「戦争学」概論」

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「戦争学」概論

この本の概要について

本の概要に関してはAmazonの商品ページの内容紹介に記述されていますので、そちらを参照願います。

感想

前回と同じく、本棚を眺めていたら見つけた本です。
2005年に発行されている本なのですが、僕が、いつ、何故、この本を買ったのかはまったくの謎です…。それはともかく感想です。

この本は別に「戦争に勝つために戦争を学ぼう!」と言っているわけではありません。
「戦争は政治の一形態であり、現在の国際社会もその前提で動いている。国際社会の一員たる日本においても戦争の事を知らずに活動をする事には何の益も無い。戦争を避けるためにも、戦争とはどの様なモノであるかを学び、よく知る事が重要である」という事を訴えている本です。

内容に関しては第1講~第2講が本書のベースとなる地政学に関してのザックリとした説明。
ランドパワー・シーパワー・ハートランド・リムランド…といった基本的な地政学の考え方が学べます。

第3講~第8講はフリードリッヒ大王による制限戦争から始まり、ナポレオンによる絶対戦争、それを「戦争論」によって体系化したクラウゼヴィッツ、その影響下にあり、苛烈な戦火となった第1次世界大戦および第2次世界大戦、そして、その後の核の恐怖化の冷戦、冷戦後のゲリラ戦争、ゲリラ戦争後のテロとの戦い…という流れで軍事の視点から歴史を追っていきます。
ここはかなり詳細に戦争の流れが記述されており、どういう変遷を経て、現在の社会の戦争が形作られていったのか…がよくわかるようになっています。

第9講は書籍発行当時の日本と東アジアの状況に対する筆者の意見が述べられている章で、まぁ、正直、個人的にはどうでもいいかな…と思いました。ちなみに第3章~第8章においても、3か所くらい「歴史を見ればこういう事だから、今の○○はどうかと思うよ」という記述がみられます。正直、それも個人的にはいらない。

2005年発行の書籍なので、イスラム国に関する記述などは皆無なのですが「フリードリッヒ大王からテロとの戦争までの大まかな軍事面から眺めた世界情勢」は理解できるので、昨今の国際情勢の動きの理解にも、非常に役立つ書籍だと思います。

以上です。

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