【Daily Choppy !】第154回:講演「営業会社から注目スタートアップ企業へ! akippaのビジネス展開&資金調達ストーリー」を聴いてきました。【レポート】

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こんにちは。チョッピーです。

本日の記事の内容

尼崎信用金庫・大阪産業創造館主催の「起業STEPUPフェスタ 2019 〜お客さんがいないとはじまらない!起業と販促DAY〜」というイベントの「営業会社から注目スタートアップ企業へ! akippaのビジネス展開&資金調達ストーリー」という講演を聴いてきました。

講演風景
講演風景

内容を共有します。特に以下の様な方にとって参考になる内容だと思います。

  • VC(ベンチャーキャピタル)等を活用して資金調達をしたいと考えている方
  • プラットフォームビジネスに関心がある方
  • ベンチャー企業におけるサービスの具体的な広報の方法論を知りたい方

それでは、どうぞ。

講演概要

タイトルと講師は以下の通りです。

  • タイトル:営業会社から注目スタートアップ企業へ! akippaのビジネス展開&資金調達ストーリー
  • 講師:金谷 元気 氏(akippa株式会社 代表取締役社長 CEO)

金谷氏の会社が提供しているサービス「akiipa」の公式サイトはこちら

その他の情報に関しては大阪産業創造館のこちらのページを参照ください。念のために内容を引用すると以下の通りです。

駐車場シェアサービスで、累計登録会員数150万人を突破し、累計登録拠点数が3万を突破するなど、年々事業規模を拡大するakippa株式会社。

しかし、かつては資金繰りに行き詰まり、苦労をする日々…。スタッフの給料を払うのも精いっぱいでした。

創業当初は、ITのノウハウがあったわけではなかったakippa株式会社が、どのように資金調達を行い、事業を加速させていったのか、金谷元気社長から実際のところをお話しいただきます!

起業 STEP UPフェスタ 2019|大阪産業創造館

講演内容

話の流れとしては以下の3部構成である様に思えました。

  1. 金谷氏が会社を立ち上げるに至るまでの経緯
  2. 金谷氏の会社の資金繰りがショート寸前に至るまでの経緯とその後の資金調達について
  3. 最初の資金調達後のakippaの成長と更なる資金調達について

上記の展開に沿って内容を共有します。また、最後に「その他」として金谷さんが時系列と関係なく語られた内容も記載します。

1.金谷氏が会社を立ち上げるに至るまでの経緯

講演内容が金谷氏の反省を振り返る内容でしたので、ここではそれを年表にまとめる形で共有します。

金谷氏の年齢事柄西暦
17歳高校2年生。サッカー少年。
全国各地のプロチームに自分のプレイ動画を送り続ける。
サガン鳥栖の練習生になりプロサッカー選手を目指す。
2002年
18歳プロサッカークラブに入れず。
フリーターをしながら関西リーグでプレイ
2003年
19歳バイトの仕事が全く上手く出来ない。
バイトのシフトに入れない。
電車賃を得るために100円の傘を購入し300円で売る。
→この経験でバイトでは無く、自分で事業を行う事を決意。
初めて自分で営業活動を行いお金を稼ぐ。
2004年
20歳本格的に個人事業を始める2005年
21歳サッカーにおいて2度目のチャンス到来。
ザスパクサツ群馬(当時のザスパ草津)で1ヶ月の合宿。
結果的にプロサッカー選手にはなれず。
2006年
22歳サッカー引退。経験のために上場企業に就職。2007年
24歳上場企業退職。
住んでいたワンルームで起業。
携帯電話の営業会社として設立。
設立時の資本金は5万円。
2009年

19歳の時の「100円の傘を購入し300円で売る」という経験が金谷さんのターニングポイント。ここで「需要があるところに供給すればモノは売れる」と思ったとのこと。

2.金谷氏の会社の資金繰りがショート寸前に至るまでの経緯とその後の資金調達について

引き続き年表形式でまとめます。

金谷氏の年齢事柄西暦
24歳起業した会社ではソフトバンクの販売代理店業を行う。
起業後2週間で「この事業はいける」と判断。
人員増のためにパートとしてギャルを採用。
2009年
25歳さらなる人員増のために社員を雇用。
(後にこの社員とギャルは結婚したらしい)
2010年
26歳初の新卒採用。
ソフトバンクの販売代理店を辞める。
2011年
27歳労働集約型産業への疑問を感じる。
セコムを事例に労働集約型から収穫逓増型への転換を目指す。
成果報酬型の求人事業を開始。
★最大の危機到来★
2012年5月に資金繰りに困る。役員の給与が4ヶ月止まる。
「会社の残高1万円」という状態が3ヶ月続く。
銀行全てに融資を断られる。
「資金繰りに困った時に読む本」でVCを知る。
「VC 日本」で検索し、電話をかけまくる。
リーマンショック後で環境としては最悪。
3社のみアポが取れる。2社から断られる。
残りの1社から6500万円の出資を獲得。
VCの担当者曰く「金谷さんは何かやりそうな顔をしてますね」。
→金谷氏は「この人、大丈夫か」と思ったとのこと。
2012年

労働集約型ビジネスから、それ以外のビジネスへの転換はやはり大変なんですね。

3.最初の資金調達後のakippaの成長と更なる資金調達について

引き続き年表形式でまとめます。

金谷氏の年齢事柄西暦
28歳4月に取締役から「この会社の理念ってなんですか?」と尋ねられる
金谷氏は電気代が払えず家の電気が止まり「電気ってスゴイ」と感じた
結果、5月に理念を「”なくてはならぬ”をつくる」にした
 →つまり、世の困りごとを解決すること
 →社員から「困りごと」を募集
 →9月にある女性社員から困りごとが届く
  「コインパーキングは現地に行ってから満車がわかるため困る」
 →駐車場と車のマッチング失敗は大きな社会課題
10月にコワーキングスペースでエンジニアに声をかけサービスを開発
2013年
29歳4月に”akippa”のサービススタート
 →初月売上2万円、社内から不安の声
 →世間の評価は「あんなもの絶対うまくいかない」
ディー・エヌ・エーより3億円の資金調達
12月にIVS(Infinity Ventures Summit)で優勝
2014年
30歳名だたる企業より転職者が続々と入社。
→最初、Googleの社員から転職希望者が来たが、
 詐欺だと思って無視していた。
2015年
31歳大手企業が続々と駐車場シェアへ参入
 →参入されたら嫌だな、と思っていた企業10社のうち6社が参入
 →その中に過去、販売代理店をしていたソフトバンクもあった
 →ワクワクした
優秀な人材が増えた事に伴い、執行役員2人が自ら辞任
 →役員を辞めてプレイヤーになりトッププレイヤーとして活躍
広報活動を強化
 →マーケティング予算はゼロだったが、広報チームを立ち上げた
 →「テレビに出る方法」が書いてある本を読んだ
独自の広報戦術を採用
 →毎週10種類のリリースを書き、そこから3種類を送る
 →目につくように透明のA4封筒でメディアへ送る
 →テレビでは無く新聞社と雑誌の編集部が対象
 →テレビの人はネタを探す時間がなく、
  新聞、雑誌で取り上げられたネタを採用しているため
 →連続してテレビに取り上げられる
 →テレビは新しいモノを好む。売上は関係ない
 →がっちりマンデーに出演した際も売上は月々20万円
大企業・自治体と提携しサービス規模を拡大
2016年
32歳競合への対抗策としてakippa専用の機器を他社と協業で開発2017年

資金調達およびサービス開発をきっかけに広報・人材採用が非常に素晴らしいサイクルで動いています。どのポイントにおいても「営業力」がキーになっている気がしました。

4.その他

金谷さんが時系列と関係なく語られた内容に関してです。

  • 大手企業がベンチャー企業のサービスの競合として参入してきた際、ベンチャー企業は規模の問題から大手に負けてしまうと思われがちだが、実際のところ大手企業の新規事業部とベンチャー企業を比べると、後者の方が規模が大きい事がある。そのためベンチャー企業でも大手企業と対等の勝負を行う事は可能。
  • akippaの成功の理由は「自分よりも優秀な人が入ってくれた」「大企業が出資してくれた」「応援してもらえた」だと思う
  • ハーバードのMBAは最初は「Thinking」に傾倒していた。それだと全然、成功者が出ない。その次は「Doing」。これでも少ししか成功者は出ない。最後に「Being」。これはそれなりに成功者が出た。
  • akippaはIT企業でも駐車場企業でも無く”困りごと解決企業”である
  • akippaは駐車場そのものを提供しているのでなく「人と人が会う」ための手助けを提供している
  • akippaは世界一を目指している。”困りごと解決企業”が世界一になると、世の中がより良くなると考えるため

おわりに

講演内容の共有は以上です。

金谷さんはTwitterもされているようですので(こちら)フォローされてみてはいかがでしょうか?

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「ふらとぴ」においてもファーストユーザの記事が掲載後には営業に注力しようと考えています。

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