【僕の感想】第18回:映画「不能犯」

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主演の松坂桃李のニタニタした演技を楽しみたい人、もしくは共演の沢尻エリカの演技を見たい人向けの映画です。それ以外の人はあまり楽しめないでしょう。

ストーリーとしては劇中で「マインドコントロール」と呼ばれている能力を使い殺人を犯していく宇相吹(うそぶき)と、彼を止めようとする警察官である多田(ただ)を中心としたサスペンスが展開されていく形になっています。ただ、これが非常に陳腐です。

序盤から中盤にかけてオムニバス的な形で宇相吹の能力紹介的な事件がいくつか展開されるのですが、それがあまりに陳腐過ぎて、正直、ギャグかと思うレベルです。そもそもキャラクターが人を殺す動機がかなり薄くてリアリティが感じられません。「えー、普通、そんなにアッサリ殺す?」と思わざるをえません。

実際、麻薬乱交パーティのシーンの夫による参加者全員殺戮シーンの唐突さと、その次の事件における警察官の腕に宇相吹の顔が浮き出る演出は、ちょっとホントにあまりの馬鹿馬鹿しさに笑ってしまいました。

また、そもそも論として宇相吹が何をしたくて殺人を犯しているのかもハッキリしませんし、多田にだけは宇相吹のマインドコントロールが効かない理由もよくわからない。さらに多田が何のために何をしたいのかは宇相吹以上に全然、意味が分からない。

おそらく、この映画はマジメにストーリーを考えて楽しむタイプの映画では無いです。かといって映像や音楽スゴイか…と言われれば特にそういうわけでもないのですが。やはり、この映画は主演の松坂桃李のニタニタした演技を楽しみたい人、もしくは共演の沢尻エリカの演技を見たい人向けの映画なのであり、それ以外の人はあまり楽しめない映画…という事なのだと思います。

以上です。

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